フランスのグランゼコールってなに?日本の教育機関と比較してみた。

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Bonjour! KOKOです。



フランス・ロレーヌ地方に位置するMines Nancy というグランゼコールダブルディグリー制度を利用して在籍しています。



今回の記事では、題名にもある通り、グランゼコールについて書いていきます。



実はフランスに留学に来る前に、結構インターネットを駆使して情報を集めたのですが、グランゼコールについて明確なイメージがいまいちつかめませんでした。



なので、今回は

KOKO
  • フランス留学を考えている方
  • また日本の企業でグランゼコールからフランス人学生がインターンに来るので、どのような教育を受けてきたのか知りたい方

におすすめの記事です。





そもそもグランゼコール ってなに?

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フランス社会における独自の高等職業教育機関である。大学のような教養としての学問や教育ではなく、社会発展に直接寄与する「高度専門職業人の養成」を理念とした学問の普及と教育を行っている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/グランゼコール

とウィキペディアにあるようにグランゼコールは教育機関の一種で、

日本でいう大学・大学院にあたるものです。

起源が260年前に遡り、ルイ14世がグランゼコールの前身となる国立土木学校を創設したと言われています。



フランス語ではGrandes Écolesといい、直訳すると大きな学校・・・

フランス人のクラスメイトもグランゼコールのことを英語でBig Schoolと言っていたのですが、苦笑いだったので、訳をするべきではないのかもしれませんね。



なのでここではグランゼコールとかたかなで表記することにします。



グランゼコールはフランス人にとって簡単に入れるような教育機関ではなく、長期間に及ぶ試験を乗り越えて良いスコアを獲得した学生だけが入れる教育機関です。



そのためグランゼコールを卒業した後には、

新卒2~3年目で会社内の重要なポストについたり、

海外拠点の重役を任されたり、

輝かしい将来が用意されているとされています。



詳しくは次の項目で紹介していきます。



また、グランゼコールに進学はしないけれども、大学に行くという学生も多数います。



どちらかというとグランゼコールに進学する学生が全学生のうち10%未満であることを考えるとそちらの道に進む学生の方が多いのも確かです。



フランスではその大学のことをUniversitéと呼びます。

なぜ大学に当たる機関が2つもあるのでしょうか。

またその違いはなんなのでしょうか。

では2つの教育機関の違いを説明していきます。



UniversitéとGrandes Écolesの違い

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日本の大学システム



まずは日本の一般的な大学のシステムからみていきましょう。

早生まれではない、浪人、留年をしていないと仮定をし、その学年に対応する年齢を下に示しています。



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馴染みのある通り、高校卒業時に大学入試を受けて、そのまま卒業後に大学に入学という流れです。



その後は学部で4年を過ごし、卒論を提出して学士号を取得。ここで就職をする方もたくさんいますね。



まだまだ勉強・研究がしたいという学生はそのまま大学院に進学を希望し、いくつかのルート(大学院入試・推薦入試etc)から大学院に入学をします。



主に修士号は2年かけて取得でき、最終的には修士論文を提出して卒業もしくは博士過程に進学となります。

ちなみに、現在僕は日本の大学の修士課程の1年目に属しながら、フランスの大学院に所属しています。



Université



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さて次にフランスの大学 Universitéについてみていきましょう。

フランスの学生は通常では、高校を17才で卒業し、その高校の卒業試験とも言われるバカロレア(baccalauréat)を受験します。



この試験に合格しないと高校卒業したと認められないのだとか。

フランス人の友人は「受験者の60%くらい通るから簡単だよ〜」といっていましたが、裏を返せば40%落ちているんですね。



このバカロレアの試験結果を元に、自分がUniversitéに行くかグランゼコール に行くかを決定することになります。



バカロレアは日本でいうところのセンター試験みたいなものですね。

一般的にグランゼコールに進む方が難しいとされていますが、グランゼコール には医学部がないため、医学部などに進みたい学生はUniversitéを選択するので、一概にどちらが上とは言えません。



こうして、Universitéに進学した後には3年間の学士期間、2年間の修士期間、3年間の博士期間を経て卒業します。



通常では修士まで出るのが一般的なようです。



ではグランゼコールに進もうと考えている学生の場合をみていきましょう。



Grandes Écoles



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フランスの一般の高校生と同じく、17才で高校卒業、バカロレアを受験します。

このバカロレアのスコアが良かった場合は、先生からグランゼコールに進むための教育機関CPGE(classes préparatoires aux grandes écoles)への進学を進められます。



ここに入学した学生は2年後に控えるどのグランゼコールに行くかを決めるためのテストコンクール(Concours)に向けて昼夜勉強に励むことになります。

コンクールの試験は非常にレベルが高く、約1週間にわたって行われます。



知識はさることながら、論文を読んで考察を立てるなど、独創的であることも求められるそうです。



例えばComercial系のグランゼコールでの試験問題で、真っ白な問題用紙に

Expliquer (説明せよ)

とのみ書かれていたそうです。



他の情報は一切なく、なんに対して説明せよなのかも自分で想像し、A4の紙を3枚ほど記述する、このような独特な問題が出るのもこのコンクールです。



ちなみに希望のグランゼコールにいけなかった場合は、最長+3年までCPGEに滞在することができるのですが、留年するごとに数%点数がひかれるそうで、日本のように何浪もして合格というのは一般的ではないようです。



無事にグランゼコールに合格できた場合は、1A、2A、3Aの3年間でDiplômeというディグリーが取得できます。



KOKOは現在、この3Aに所属しています。



グランゼコール の国際的な評価

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フランス国内であれば、グランゼコールを卒業すれば職に困ることはないとされていますが、グランゼコールの国際的な評価はどうなのでしょうか。



結論から言いますと、

グランゼコールの国際的評価はそれほど高くありません。

また世界大学ランキングの上位にも位置してはいません。それは何故なのでしょうか。



そもそもグランゼコールという教育機関が国際的に知られていないことが原因の一つです。

英国圏に学生が集まりがちで、フランス語で論文を執筆してもその論文が引用されないため、あまり評価されていません。

また教育機関としての方針が違うことも原因の一つです。



例えばグランゼコールの大学院では座学がメインであり、クラスの人数も生徒8人に対して教授が2人で授業をするといった感じの少数精鋭の方式です。



その代わり、日本の大学院のように研究室に配属されて朝から晩まで研究し、手を動かすということはあまりありません。



グランゼコールは「研究機関」としてではなく、「教育機関」として舵を取っています。



最後に : 大学内部の違いは?

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さて今回はフランスの教育システムをUniversitéとグランゼコールを比較しながらまとめてみました。



Universitéにしてもグランゼコールにしても、ほとんどの学生が修士号を取れるまで学業に取り組むため、修士まで出ないと就職するのが難しいといわれているフランスです。



皆さんのフランスの教育課程、また、グランゼコールに対するイメージが少しでも鮮明になれば良いなと思います。



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