Bonjour ! KOKOです。
さて、先日このようなツイートをしました。
ようやく研究機関からの承認等全て終えました。ビザ取得次第またフランスに戻ります👏あーーー長かった。 https://t.co/tm1xDcOMwx
— KOKO (@koko_blog) June 3, 2021
CIFREの研究者として働くためには、政府と企業双方の承認が必要となります。
COVID-19の影響で政府からの承認を得るのに想定以上の時間がかかってしまいましたが、ようやく承認を得たとの連絡が来ました。
CIFREについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
前回フランスに留学をしたときには長期学生ビザで入国しましたが、今回はフルタイムで働く研究者として入国をします。
そのため、学生ビザではなくいわゆるVisa Scientifique(研究者ビザ)と呼ばれるビザを取得しなければいけません。
この記事ではVisa Scientifique(研究者ビザ)の取得方法について解説していきます。
目次
研究者ビザ Visa scientifiqueを取得する手順

研究者ビザ(Visa Scientifique)を取得するための手順は大きく分けて3つです。
ひとつずつゆっくりと説明していきますので、安心してください。
- France-Visas でアカウントを作成してフォームを入力する
- 在日フランス大使館でビザ申請予約をする
- 在日フランス大使館でビザ申請の面接をする
最初の二つの項目はオンラインで、三つ目の項目は実際にフランス大使館に行って行われます。
パスポートを手元に用意して、まずはFrance-Visasでアカウントを作りにいきましょう。
France-Visasでビザを申請する

ここFrance-Visasでは、自分が渡仏するためにどんなビザが必要か、どんな書類を準備すれば良いのかなどがわかります。
またその情報をもとに、ビザを申請するためのフォームを作っていきます。
フォーム作成の所要時間は最低でも20分ほどかかるので、保存をしながら進めていくことをおすすめします。
まずはページを下の方にスクロールして、Do you need a Visa? をクリックしてください。
自分が取得しなければいけないビザの種類が何かを確認しておきましょう。

するとVisa Wizardという機能が立ち上がるので、順に情報を入力していきます。
通常のパスポートであればOrdinary passportを選択します。


入力し終えたら右下にあるSearchをクリックして、必要なビザを探していきましょう。
次に、Your plansの項目はTalent Passport – International talents
The main purpose of stay はScientist – Researcher/Talentを選択して再びSearchをクリックします。

するとこのビザを取得するために必要な書類と金額が表示されます。
まだ書類を用意できていない場合は急いで集め始めましょう。
これらの書類は実際にフランス大使館を訪れるときに必要ですので、オンラインフォームを提出するときは書類がなくても大丈夫です。

Online applicationの作成

では次にオンラインアプリケーションを作成しにいきましょう。
先程のページの下部にあるSubmit online applicationのボタンをクリックして、まずはアカウントを作成します。
まだアカウントを持っていない場合は左側のCreate an accountからマイアカウントを作成します。
アカウントを持つことによってオンラインフォームを途中で保存でき、また途中から始めることができるので、パスワードは忘れないようにしましょう。

こちらも全て完了するのに少なくとも20分ほどかかります。
丁寧に進めますので、安心してください。
では早速アプリケーションフォームを作成していきましょう。
まずはYour plansに情報を入力していきます。
活動場所がフランス本土でない場合は、Main Destination of stayの項目を変更してください。


旅券番号は間違えのないように何度も確認しておいてください。一度登録をしてしまうと後から変更ができません。
リマインダーがあるので、最終チェックもしておきましょう。

きちんと入力がされているのを確認できたらVerifyを押して次のページに進みます。
順に入力をしていきましょう。


僕は家族帯同ではないので、Your familyの箇所はNoにチェックをしています。
もし家族の方と一緒に渡仏される、もしくはフランスにすでに家族が住んでいる場合はこの項目はYesになります。
この場合提出しなければいけない書類が増えますのでよく確認をされてください。
Your jobの箇所は僕は大学院を卒業して日本で固定職についてはいなかったので、No Professionとして提出しました。
入力を終えたら次のページに進みましょう。

次に以前フランスにビザを取得して行ったことがある場合はその情報を記入します。
僕はフランスの大学院に留学をしていました。
そのため、留学期間とPurpose of stayをStudyとして記入しました。

ちなみに以前にフランスでCarte de séjourを取得していた場合、そのCarte de séjourの提出が必要となります。
持参するのを忘れてしまった場合は後ほど大使館宛に郵送をします。
次に今回の渡仏の計画について記入をしていきます。
すでにフランスに到着する日付が決まっている場合はその日付を記入してください。
その下にはこれから取得をしようとするビザの情報が書かれていますので、間違えていないかを確認しておきましょう。

ではアプリケーションフォームの最後のパート、Your contactsに情報を記入していきましょう。
研究機関や企業で研究を行う場合はその機関の名前、住所を記入します。

次にフランスまでの移動費用を誰が支払うのかについての情報を記入していきます。
僕の場合は移動費用は自分持ちだったので、Myselfを選択しました。
その下のMeans of subsistanceでは支払い方法を選択します。

支払い方法を入力したらこのフォームは完成です。
Recapの項目でこれまでに入力した情報に間違いがないかどうかを最終確認してください。
間違いがなければ下のボックスにチェックをしてAdd an application をクリックします。

アプリケーションフォームを提出すると、ビザ取得のために用意しなければいけない書類の一覧が表示されます。


研究者ビザ取得のために必要な書類は以下の6(7)つです。
- LONG-STAY VISA APPLICATION FORM(France – Visasを最後まで進めるとダウンロード可能)
- Receipt France-Visas(France – Visasを最後まで進めるとダウンロード可能)
- 期限、ページに余裕のあるパスポート
- ビザ取得条件にあった証明写真
- 仮に日本国籍がない場合は在留カード
- Convention d’accueil
- 修士課程以上の修了証明書
特にConvention d’accueilと修士課程以上の修了証明書は発行までに時間がかかるので前もって準備を進めておきましょう。
家族帯同で渡仏される場合は翻訳された戸籍謄本や経済証明が追加で必要だそうです。
またビザの発行には99€相当の日本円を支払います。当日までに準備をしておきましょう。

※Convention d’accueilは2021年より新フォーマットに移行しています。
詳細はこの記事の下の方に記載していますのでご確認ください。
次のページではオンラインフォームを提出する前にフランス大使館でビザ面接の予約をしたかどうかの確認があります。
まだビザ面接の予約をしていない場合はここでフォームを保存してビザ面接日程の予約をしにいきましょう。
フランス大使館でのビザ面接予約方法

ではビザ申請の面接日を予約していきましょう。
先ほどのページにはビザ面接日の予約ページにリンクがありますので、そこをクリックしてください。
すると以下のようなページが表示されます。

make an appointment の横にあるWhom Should I contact? をクリックして、その後フランス大使館の営業日、時間を確認してBook an appointment から予約ページにアクセスしましょう。

次にビザの種類を選択します。今回は研究者ビザなのでLong stay visasを選択します。

そのあとは自分の情報を入力しつつ、希望する面接日と時間を決めていきましょう。
予約方法はこちらに手順を示したPDFファイル(フランス大使館作成)がありますので、こちらを参考にしてください。
引用元: https://jp.ambafrance.org/article3843
最後にこのような表示が出れば予約が完了です。表示される参照番号を忘れないようにメモしておいてください。

予約が完了したらオンラインフォームを作成したFrance-Visasのページに戻ります。
予約完了をし終えたボタンをクリックし、最後に完成したアプリケーションフォームをダウンロードしましょう。
このダウンロードした書類が必要書類の中の一つ、LONG-STAY VISA APPLICATION FORMとなります。
ネット上でしなければいけないことはここまでです。
お疲れ様でした!
ビザ面接当日の流れ

面接の予約を行い、オンラインアプリケーションフォームがダウンロードできたら、あとは必要書類を準備して実際にフランス大使館を訪ねます。
フランス大使館に向かう前にもう一度必要書類が揃っているかどうか確かめておきましょう。
研究者ビザ取得のために必要な書類は以下の6(7)つです。
- LONG-STAY VISA APPLICATION FORM(France – Visasを最後まで進めるとダウンロード可能)
- Receipt France-Visas(France – Visasを最後まで進めるとダウンロード可能)
- 期限、ページに余裕のあるパスポート
- ビザ取得条件にあった証明写真
- 仮に日本国籍がない場合は在留カード
- Convention d’accueil
- 修士課程以上の修了証明書
またここには載っていませんが、別途準備しておかなくてはいけないものがあります。
それが以下の3項目です。
- パスポート郵送用の赤色レターパック 510
- 筆記用のボールペン
- 書類のコピー (パスポートのコピーも含める)
ビザ面接時にフランス大使館にパスポートを預ける必要があり、審査後にビザと一緒にパスポートが返還されます。
フランス大使館に直接パスポートを取りに行く場合はレターパックは必要ありませんが、東京以外の場所に住んでいる場合は郵送してもらう方が簡単です。
僕は九州に住んでいますので、郵送用のレターパックも一緒に提出をしました。
書類に不備があったり、サインをしなければいけない時にボールペンが必要です。
仮に忘れてしまった場合でも近くにコンビニやお店がありますので、そちらで購入することも可能です。
時間には余裕を持っておくと仮に何かあった時に慌てずに対処できるのでおすすめです。
Convention d’accueilの新フォーマット

研究者ビザ申請の時はConvention d’accueilを提出しなければいけません。
2020年まではConvention d’accueilの右上の参照番号後ろ二桁が01で終わるフォームを使用していたそうです。
しかし現在使用されている最新のフォーマットは参照番号語尾が02で終わる新フォームを使用しないとビザが申請できなくなっています。
フランスの大学側は新フォームに変更されていることを知らず、旧フォームのまま手続きを進めることがほとんどです。
実際に僕も旧フォームだとは知らず、ビザ大使館での面接中に、「このフォーマットでは現在のところビザの申請ができません。新しいフォーマットに入力し直してください。」と言われています。
面接官「convention d’accueil が最新版ではないのでビザ発行できません。仏側に連絡して最新版のを送ってください」
— KOKO (@koko_blog) June 15, 2021
僕「と、面接官の方に言われたので、添付した最新版のフォームに書き換えてもらえますか?」
仏側「断られる理由がないのでできません」←イマココ
ただいま。フランス。
その場合はそこからまたフランスの大学サイドに問い合わせて、新規フォーマットに入力してもらい、その原本を国際郵便で送ってもらう形になりますので、少なくとも2週間はかかることに、、。
Convention d’accueilのコピーを受け取った時点で、右上のフォーマット番号が02で終わっていることを確認しておくようにしてください。
僕の場合は、フランス大使館にてビザの申請を行ったのが2021年6月15日。
そこから僕が通うことになる大学側に、新しいフォームのConvention d’accueilの作成をお願いし、原本が日本に届いたのが7月3日。
その日に大使館宛に原本を郵送し、ビザつきのパスポートが家に届いたのが7月10日といった日程でした。
最後に : フランス留学情報まとめ

この記事では、フランスに入国するための研究者ビザ(Visa Scientifique)の取得方法について詳しく紹介しました。
タレントビザの中の研究者ビザ(Visa Scientifique)ですが、学生ビザと比較すると提出する書類も少なくてすみ、僕としては楽だったと感じます。
しかし、Convention d’accueilのフォーマットが変更されており、新しいフォーマットを再申請しなければならず、予定していたよりも多くの時間を費やすことになりました。
さすがフランスの書類関係といいうべきでしょうか。なかなか一筋縄ではいきません。
どんな問題が起こっても冷静に対処できるように、何事も前もって進めておくことを強くお勧めします。
フランスに留学してみたい!という方はこちらの記事もぜひ読んでみてください。
僕が2年間フランスの大学院留学をしていたときの情報を全てまとめています。